アカデミアにおける研究の取り組み方

留学先の Dr. の方とのミーティングを通して、研究の取り組み方について新たに学ぶことがあったので、その考え方をまとめておく。

 

1. 論文の重要性

 社会に大きな影響を及ぼすような発見・成果をあげたとしても、誰にも知られなければ何の意味もない。(当たり前のことだけど)
そして、他者に自分の成果を認知してもらうには論文を発表する必要がある。言い換えれば、自身の研究を社会に還元するためには論文を発表する必要があるのかもしれない。つまり、論文を書くことをある程度見据えた上で研究計画を立てたり日々の研究に取り組んだりする必要がある。

 

2. 論文の出し方

 一つの研究テーマに対する論文の出し方の理想形についてまとめる。
 結論から言えば、コンスタントに小規模な論文を出し続け、徐々に研究の密度を上げていき、(その分野に関する研究に集中していき、)徐々に社会貢献度の高い論文を発表していくというやり方が望ましい。
 大きい論文を一本あげるまで小さい論文を一切書かないという手法もあるがリスクが高いことに留意する必要がある。
 以上のような「論文をどう発表していくか」という考え方は今まで自分の頭には無かったので目から鱗だった。

 

3. 研究計画

 研究を行う上で重要になってくるのが研究計画である。ただ闇雲に研究をしていると、本質(何のために研究を行うのか)を見失ったり、いつの間にか主題から逸れたりする可能性がある。そういった状況に陥らないようにするためにも研究を何のために行っているのかを明確化する必要がある。
 説得力があり社会的貢献度の高い論文を書くには研究背景が重要になってくる。本格的な研究に入る前に、どうしてこの研究が必要なのかということを練っておくことで需要の高い論文を書くことができる。
 また、実験のセットアップや材料の選定にも理由が必要。研究における全ての選択に明確な理由があることが人々が読んだときに納得感のある論文につながるのだと思う。

 

 以上のことを留学先とのミーティングを通して学んだ。言われてみれば当たり前なことが多いかもしれないが、研究時にこれらを意図的に意識するのと意識しないのとでは大きな違いが生まれるような気がする。企業における研究では、また考え方が異なると思うので、あくまでもアカデミアにおいての話であることに注意したい。
 また、これは自身の経験に基づく話ではないため、僕が誤解している部分もあるかもしれず、鵜吞みにしすぎないで頂きたい。あくまでも自分向けにまとめているだけなので…